こだま各駅停車の旅→3周目 (旧 孕み女ちゃん)-IMG_7224.jpg

■「オーダーメイドの手縫いだから、今頼んでも完成はお正月だから。そろそろね。」

と老舗の鞄屋に誘われる。

ランドセル、買いました?

■うーむ。
私学も考えているのだが、あそこはランドセルなど使わないんじゃないかしら。
特にこどもに黒色はありえんな。

と、ぼんやりしつつ。

■こだまっちが気にいったのは、黒のコードバン。
つやが美しい。買うならこれだ。
これにしたら、六年後に小銭入れに作り直してもらおう。
ミニランドセルにできます、
って言われたけど、別にいらんな、わし。

■完全なご祝儀相場だ。

でも、一生に何度もないかばんなら、本物に触れて欲しいと思うじゃない。

て、この「一生に何度もない」と言うフレーズに動かされるよな。
でも40年生きてきて、人生って、一生に何度もないことの蓄積だとも知っている。

あと、美術館とか本とか、芝居とか、身につける素材などの、目に見えないものの体験が品性とか、ひととなりに影響することも。

手縫いだし。
本物の馬の皮だし。

しかし、コードバン。
おそるべし値段…
と悩ましい夏。