■宅配便が届く。

中にはたくさんの梨。

父の実家は果物農家。桃や梨をつくって、毎年おくってくれる。

今年は特に大きな梨。当たり年だとおじさんは言う。


実家は福島県福島市。


一応、福島市公証の数値はND。

でも、今、目の前にある梨が、NDかどうかはわからない。よね。

失礼ながら、気分はロシアンルーレット。


おうちに放射能を測れる機械があったら、

これが食べていいものか、直接測れてわかったらいいのに。


■本日、お茶会。

子どもたちの未来と自然エネルギーを考える八王子市民講座 」のお茶会である。


この会は、3.11以降に原発や、今の放射能の現状に不安を持つ八王子在住のお母さんや保護者達が自然発生的に集まり、

情報交換をしている集団。


今では、メーリングリストのメンバーは100名を越えている。


■お茶会に行き話しをしていても、見た目は普通のお母さんなんだけど、

仕事ぶりがあまりにテキパキしていたので、びびる。


特定の宗教や政治団体とは関係がありません、とか言ってるけど。

プロの匂いがする。


もしかして、八王子に多いあの宗教団体とか、民青とか、社民党系とか、そんなんじゃないの?

個人の信条はいいけど、なんかそんな集団だったら、ちょっとどうかなあ。

と、思ってドキドキして質問する。も。爆笑される。


「いやいや。5月の山田真先生の「放射能から子どもたちを守るために」の講演会を聞きにいってからはいったのよ~」

「私も不安で放射能のことを勉強してたら、この市民講座を知ったの。」


と、いたって普通の人達ばかりで安心する。


というか、子育てもしつつ、仕事もしてる人も多く、それでも放射能のことで行動を始めた人たち。

普通か?普通っていうか、パワフルだよな。


■メーリングリストでは、「あそこでは、宮崎産のお肉や野菜が買える。」という生活密着の市内の情報から、

「うちの小学校では、こういう対策をしてるよ」などの話しが飛び交う。


で、八王子市の放射能に対する対応は、ちょっとゆっくりしていることを知る。


例えば、6月に提出された請願(学校、保育園、幼稚園、公園等の空間線量・土壌検査の測定及び公表及び給食食材の抜き取り検査等を実施し、その数値を公表。)が、だされたの。

で6/27の市議会本会議で採択された、にもかかわらず、何の対応もしていない。


「隣の立川市とか、町田市とか、てか23区はどんな対応なの?」と、疑問があがると、

わらわらと調べてメーリングリストが動く。


「立川市は定点観測、100箇所以上だよ。@市のHP調べ」



立川市の何倍もある八王子市なんだけど、12箇所しか測っとらんし…

じゃあ、一覧表にしてみる?などとすぐ提案が上がり、あっというまに表ができあがる。


こだま各駅停車の旅→3周目 (旧 孕み女ちゃん)


これ、あと8ページもあります。9月調べね。


■で、今動いているのは、市の公的施設にアンケートをとって、市内の放射能対策の現状を知ること。


と、八王子市内に「食品放射能測定室」を作ること。


小金井市にあるようなやつね

市内在住の人なら、例えば家庭菜園のこの野菜食べても大丈夫かな?と気軽に測りこられたり、

このもらった梨、大丈夫なのかな?と調べられたり。


きっと他の市にもどんどんできるんだろうな。視察たくさんあるらしい。

そうだよね、市がやらないなら、欲しいものは自分でつくらなきゃ。



こだま各駅停車の旅→3周目 (旧 孕み女ちゃん)

■とにかくさ。おれ、決めたんだ。


とりあえず、今は自分でなんとか考えて、実際に体を動かして、行動してみようと思う。


政府が、東電が、と、批判し続けるのは、もうイヤだ。

放射能だけにとらわれた生活になるのではなく。

ただただ、ネットや雑誌で流れる数値や情報をみて怯えるだけでなく。

国が安全だっていってんだから、安全なんだよ、とただ信じるだけでなく。


まず、自分の目で確かめたい。

わからないなら、勉強したい。


もっと免疫力あげるために、砂糖は控えて、味噌などを多用した和食にしようとか。

友達が、雑穀が生命力あげるからいいよって言ってたから、雑穀料理教えてもらおうとか。

お米、やっぱり不安だから、古米買ってみようとか。

市役所対応遅いよ!と思ったら、すぐ市役所に電話してみたり。


福島のために何かできないかなあ、と思って献金したり、勉強会に参加したり。


もっと、明るい希望に向って。

より楽しい生活を営むために。


何か具体的に行動しようじゃないか、と自分を奮い立たせつつ、ブログ書いてみたりする。

明るく、明るく。


■で、明るい気持ちのおすそわけ。

原発の話しがでてからね、すぐに思い出したこの話し。


世界最大の水銀公害と言われた水俣病。

水俣病が発生した原因は、水俣湾に流れ込んだ大量のメチル水銀。

この水銀を含んだ魚を食べた人達の体に、水銀が濃縮され、水俣病を発病した。


で、この大量の水銀は現在、海の中になく、水俣湾は美しい海に戻った。


なんでかというと、水俣湾の海底で独自に進化をとげた細菌がいて、

水銀を食べちゃって分解しちゃったのだ。


それだけでなく、自分のその分解能力を違う種類の違う他の細菌にもコピーして伝達することができる。

海の中では莫大な数の細菌たちがもくもくと水銀を分解し、海のお掃除をしていた。そして役割を終えた耐性菌はその能力の元となる遺伝子を捨て去り、またもとの普通の菌に戻ります。


ああ、めんどくさくなってしまった。えっと、ここを読んでいただくとわかるかなと


すんごくね?


私思うのだ。

いつかすんごい地球だからさ、セシウムとか分解する細菌、きっとでてくると思う。

放射能物質が赤く発光して、見えるようになるかもしんない。


と、信じ。

地球が頑張ってくれるまで、おれも地味に頑張ってみる。

具体的にやってみる。


■あと、これも面白かった

「福島県の子育てママが、科学者に質問し自分でデーターを調べたら何かが変わったぞ!」


あたしゃ、素人で、地味な面白好きの一般人だから、日々コロコロ心は動くんだけどさ。


本当の事なんて、今、おれにはわかんないよ。


だから、自分の事が好きになれるように、明るく、面白く、神経質にならず、油断せず。

明るい方に、明るい方に。

とりあえず、てくてく歩いてみようと思う。


■あ、放射能測定室、寄付金を集めています。

一口500円から。ご協力、お願いします!